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高気圧障害

潜水士 令和7年 1月~6月実施分 高気圧障害 問21

問題・正答・学習用解説

問題

肺及び肺の障害に関し、誤っているものは次のうちどれか。

選択肢

  1. (1)
    肺の中で行われる、空気と血液の間での酸素と二酸化炭素の交換は、肺胞及び呼吸細気管支でのみ行われている。
  2. (2)
    肺の表面と胸郭内側の面は、胸膜で覆われており、両者間の空間を胸膜腔という。
  3. (3)
    肺は、筋肉活動による胸郭の拡張に伴って膨らむ。
  4. (4)
    胸膜腔に気体が侵入し胸郭が広がっても肺が広がらない状態を、肺気腫という。
  5. (5)
    潜水によって生じる肺の過膨張は、浮上時に起こりやすい。

正答と解説

正答:(4)

正答の考え方

正解は選択肢4です。胸膜腔に空気が入り、胸郭が広がっても肺が十分に膨らまない状態は気胸です。肺気腫は、肺胞壁が壊れて肺胞が異常に広がり、息を吐き出しにくくなる病気であり、胸膜腔への空気流入を指す名称ではありません。

各選択肢の解説

選択肢1

選択肢1は正しい説明です。肺でのガス交換は、薄い壁と毛細血管を備えた呼吸細気管支から肺胞に至る呼吸部で行われます。気管や通常の気管支は空気の通り道であり、そこで本格的なガス交換は行われません。

選択肢2

選択肢2は正しい説明です。肺の表面は臓側胸膜、胸郭の内面は壁側胸膜で覆われ、その間のごく狭い空間が胸膜腔です。胸膜腔は肺が胸郭の動きに追従するために重要です。

選択肢3

選択肢3は正しい説明です。肺自体には胸郭を広げる筋肉がなく、横隔膜や肋間筋の働きで胸郭が広がり、胸腔内圧が下がることで肺が受動的に膨らみます。

選択肢5

選択肢5は正しい説明です。浮上すると周囲圧が低下し、肺内の気体はボイルの法則に従って膨張します。息を止めるなどして膨張した空気を排出できないと、肺の過膨張や肺胞破裂が起こりやすくなります。

周辺知識

肺の過膨張によって肺胞が破れると、気胸、縦隔気腫、皮下気腫、動脈ガス塞栓症などにつながります。気胸は胸膜腔に空気が入った状態、肺気腫は主に肺胞壁が壊れた状態であり、名称を区別して覚えることが重要です。