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高気圧障害

潜水士 令和5年 7月~12月実施分 高気圧障害 問29

問題・正答・学習用解説

問題

再圧及び再圧室に関し、誤っているものは次のうちどれか。

選択肢

  1. (1)
    再圧室まで搬送しなければならない場合には、頭が低くならないよう、水平仰臥位(あおむけ)で搬送する。
  2. (2)
    潜水者が水中で心肺停止となり急浮上させたため再圧が必要な場合は、直ちに再圧室で再圧しながら、AED(自動体外式除細動器)を使用する。
  3. (3)
    再圧室で加圧を行うときは、純酸素を使用してはならない。
  4. (4)
    再圧中には、酸素中毒を発症するおそれがある。
  5. (5)
    再圧室では、高圧の空気などを利用することから、火災の危険性が通常よりも高くなる。

正答と解説

正答:(2)

正答の考え方

正解は選択肢2です。心肺停止では胸骨圧迫とAEDによる除細動を直ちに行う必要がありますが、通常のAEDを高圧・高酸素となり得る再圧室内で作動させると発火の危険があります。「再圧しながらAEDを使う」のではなく、救命処置を優先し、再圧は専門的な手順で行います。

各選択肢の解説

選択肢1

選択肢1は正しい記述です。搬送時は頭を低くする体位を避け、原則として水平な仰向けで安静を保ち、100%酸素を投与しながら再圧施設へつなぎます。

選択肢3

選択肢3は正しい記述です。再圧室そのものを純酸素で加圧すると火災・爆発の危険が著しく高まるため、室の加圧には純酸素を使用しません。患者が専用マスクで酸素を吸う治療とは区別します。

選択肢4

選択肢4は正しい記述です。再圧治療では高い酸素分圧にばく露されるため、視覚・聴覚症状、吐き気、けいれんなど酸素中毒を監視します。

選択肢5

選択肢5は正しい記述です。高圧下では酸素分圧が高くなり燃焼が激しくなるため、可燃物や着火源の持込みを厳しく管理します。

周辺知識

再圧室内では、純酸素による室加圧、火気、油脂、発火するおそれのある電気機器を避けます。減圧障害への酸素投与と再圧治療は重要ですが、心肺停止ならまず質の高いCPRと安全な場所でのAEDを遅らせません。