資格ナビ潜水士の演習へ

潜水業務

潜水士 令和5年 1月~6月実施分 潜水業務 問10

問題・正答・学習用解説

問題

特殊な環境下における潜水に関し、正しいものは次のうちどれか。

選択肢

  1. (1)
    河川での潜水では、流れの速さに対応して素早く行動するために、装着する鉛錘(ウエイト)の重さは少なくする。
  2. (2)
    冷水中では、ドライスーツよりウエットスーツの方が体熱の損失が少ない。
  3. (3)
    河口付近の水域は、一般に視界が悪いが、降雨により視界は向上するので、降雨後は潜水に適している。
  4. (4)
    汚染のひどい水域では、スクーバ式潜水は不適当である。
  5. (5)
    山岳部のダムなど高所域での潜水では、海面より環境圧が低いため、通常よりも短い減圧時間で減圧することができる。

正答と解説

正答:(4)

正答の考え方

正解は選択肢4です。汚染水では、口だけを覆うスクーバ用マウスピースでは顔や耳が汚染水に触れ、外れた際に水を飲み込む危険もあります。顔を覆い、地上から清浄な呼吸ガスを送れる全面マスク式やヘルメット式など、汚染の程度に適した防護方式を選ぶ必要があります。

各選択肢の解説

選択肢1

選択肢1は誤りです。河川の速い流れでは身体を安定させるため、命綱を用い、必要に応じてウェイトを増やします。ウェイトを減らすと流されやすくなります。

選択肢2

選択肢2は誤りです。ドライスーツは内部へ水を入れず、保温用下着と空気層を利用できるため、一般に冷水中ではウェットスーツより体熱損失を抑えやすくなります。

選択肢3

選択肢3は誤りです。降雨後の河口は、土砂や濁水の流入で視界がさらに悪化し、流量・流速や流木などの危険も増えるため、潜水に適するとはいえません。

選択肢5

選択肢5は誤りです。高所では水面の大気圧が海面より低く、浮上後までの圧力低下の割合が大きくなります。通常より短くするのではなく、高所に対応した、より慎重な減圧計画が必要です。

周辺知識

特殊環境では、通常の潜水手順をそのまま当てはめず、流れ、視界、水温、汚染物質、標高を事前評価します。汚染水では皮膚や呼吸器の防護と潜水後の除染、冷水では保温と低体温監視、高所では低い大気圧を反映した減圧表やダイブコンピューターが重要です。