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高気圧障害

潜水士 令和3年 7月~12月実施分 高気圧障害 問24

問題・正答・学習用解説

問題

人体に及ぼす水温の作用及び体温に関し、誤っているものは次のうちどれか。

選択肢

  1. (1)
    体温は、代謝によって生じる産熱と、人体と外部環境の温度差に基づく放熱のバランスによって一定に保たれる。
  2. (2)
    水の熱伝導率は空気の約10倍あるので、水中では、体温が奪われやすい。
  3. (3)
    一般に、体温が35℃以下の状態を低体温症という。
  4. (4)
    体温が低下し始めると筋肉の緊張の増強、酸素摂取量の増加などの症状が現れる。
  5. (5)
    水中で体温が低下すると、震え、意識の混濁や消失などを起こし、死に至ることもある。

正答と解説

正答:(2)

正答の考え方

正解は選択肢2です。水の熱伝導率は空気の約10倍ではなく、およそ25倍です。さらに身体の周囲で水が動くと対流による熱損失も増えるため、同じ温度なら水中の方が空気中よりはるかに速く体温を奪われます。

各選択肢の解説

選択肢1

選択肢1は正しい記述です。身体では代謝や筋活動で熱を作り、皮膚や呼吸から外へ熱を放出します。体温調節はこの産熱と放熱の釣合いで成り立ちます。

選択肢3

選択肢3は正しい記述です。一般に深部体温が35℃以下になった状態を低体温症といい、判断力や運動能力が低下し、進行すると生命に関わります。

選択肢4

選択肢4は正しい記述です。体温低下の初期には筋緊張と震えで熱を作ろうとするため、代謝が高まり、酸素摂取量と呼吸ガス消費量も増えます。

選択肢5

選択肢5は正しい記述です。低体温が進むと激しい震えの後に意識混濁、運動失調、不整脈、意識消失へ進み、救助が遅れれば死亡することがあります。

周辺知識

水中では保温スーツを使い、潜水時間、水温、流れに合わせて厚さや種類を選びます。寒さで震え始めたら呼吸ガス消費も増えるため、我慢せず作業を中止します。救助後は濡れた衣服を除き、身体を保温し、重症者を急に動かし過ぎないことが大切です。