資格ナビ潜水士の演習へ

送気、潜降及び浮上

潜水士 令和7年 7月~12月実施分 送気、潜降及び浮上 問12

問題・正答・学習用解説

問題

潜水業務に用いるコンプレッサーに関し、誤っているものは次のうちどれか。

選択肢

  1. (1)
    予備空気槽は、コンプレッサーの故障などの事故が発生した場合に備えて、必要な空気をあらかじめ蓄えておくためのものである。
  2. (2)
    コンプレッサーの機能・性能を保持するためには、原動機とコンプレッサーとの伝動部分をはじめ、冷却装置、圧縮部、潤滑油部などについて保守・点検を行う必要がある。
  3. (3)
    潜水作業船に設置する固定式のコンプレッサーの空気取入口は、機関室の外に設置する。
  4. (4)
    コンプレッサーの圧縮効率は、圧力の上昇に伴い増加する。
  5. (5)
    スクーバ式潜水のボンベの充塡に用いる高圧コンプレッサーの最高充塡圧力は、一般に約20MPaであるが約30MPaの機種もある。

正答と解説

正答:(4)

正答の考え方

正解は選択肢4です。吸込圧力が同じ条件で吐出圧力が高くなり、圧力比が大きくなるほど、往復動式コンプレッサーではシリンダーの余隙に残った高圧空気が吸入行程で再膨張する区間が長くなります。その分、新しく吸い込んで吐き出せる空気量が減るため、圧縮効率は低下します。したがって「増加する」は逆です。

各選択肢の解説

選択肢1

選択肢1は正しい記述です。予備空気槽は、主コンプレッサーの故障などにより通常の送気が止まった際、潜水者が安全に浮上するために必要な呼吸用空気を供給する設備です。

選択肢2

選択肢2は正しい記述です。伝動部、冷却部、圧縮部、潤滑部の不具合は送気量低下や汚染につながるため、定期的な保守・点検が必要です。

選択肢3

選択肢3は正しい記述です。機関室内には排気ガスや油煙が混じるおそれがあるため、固定式コンプレッサーの取入口は機関室外の清浄な空気を吸える場所に設けます。

選択肢5

選択肢5は正しい記述です。一般的なスクーバボンベは約20 MPa級ですが、約30 MPaで充塡する高圧仕様もあり、容器と充塡設備の規格を合わせる必要があります。

周辺知識

空気を圧縮すると温度が上がるため、多段圧縮と中間冷却で仕事量を抑えます。潜水用空気では圧力だけでなく、取入口の位置、油・水分、一酸化炭素などの汚染を防ぐことが生命に直結します。なお、法令上の基準を満たす調節用空気槽がある場合や、同じ基準を満たす予備ボンベを潜水者が携行する場合は、別の予備空気槽を設けなくてもよいとされています。