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高気圧障害

潜水士 令和5年 7月~12月実施分 高気圧障害 問25

問題・正答・学習用解説

問題

潜水によって生じる圧外傷に関し、正しいものは次のうちどれか。

選択肢

  1. (1)
    圧外傷は、潜降又は浮上いずれのときでも生じ、潜降時のものをブロック、浮上時のものをスクィーズと呼ぶ。
  2. (2)
    潜降時の圧外傷は、潜降による圧力変化のために体腔内の空気の体積が増えることにより生じ、中耳腔、副鼻腔、面マスクの内部や潜水服と皮膚の間などで生じる。
  3. (3)
    浮上時の圧外傷は、浮上による圧力変化のために体腔内の空気の体積が減少することにより生じ、副鼻腔、肺などで生じる。
  4. (4)
    虫歯の処置後に再び虫歯になって内部に密閉された空洞ができた場合、その部分で圧外傷が生じることがある。
  5. (5)
    圧外傷は、深さ5m未満の場所での潜水の場合に生じることはない。

正答と解説

正答:(4)

正答の考え方

正解は選択肢4です。治療した歯の内部に再び虫歯などで密閉空洞ができると、潜降・浮上時の圧力変化に空洞内の気体が追随できず、歯や周囲組織へ力が加わる歯の圧外傷を起こすことがあります。

各選択肢の解説

選択肢1

選択肢1は、用語が逆です。潜降時に外圧で空気腔が圧縮される障害をスクィーズ、浮上時に膨張した気体が抜けない状態をブロックまたはリバースブロックといいます。

選択肢2

選択肢2は、潜降時に空気体積が増えるとしている点が誤りです。周囲圧が上がる潜降では、ボイルの法則により閉鎖空間の気体体積は減少します。

選択肢3

選択肢3は、浮上時に空気体積が減るとしている点が誤りです。周囲圧が下がる浮上では気体が膨張し、逃げられないと副鼻腔や肺を損傷します。

選択肢5

選択肢5は、水深5 m未満なら生じないとしている点が誤りです。水面近くでも圧力の割合変化は大きく、浅い潜水からの浮上でも肺・耳・歯などの圧外傷は起こり得ます。

周辺知識

温度が一定ならP1V1=P2V2\displaystyle P_{1}V_{1}=P_{2}V_{2}というボイルの法則で気体体積が変化します。歯の治療後に痛みや空洞が疑われる場合は潜水を避け、耳や副鼻腔と同じく圧平衡できる状態を確認します。