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潜水業務

潜水士 令和3年 7月~12月実施分 潜水業務 問10

問題・正答・学習用解説

問題

特殊な環境下における潜水に関し、正しいものは次のうちどれか。

選択肢

  1. (1)
    河口付近の水域は、一般に視界が悪いが、降雨により視界は向上するので、降雨後は潜水に適している。
  2. (2)
    汚染のひどい水域では、機動性に優れたスクーバ式潜水が適している。
  3. (3)
    山岳部のダムなど高所域での潜水では、海面より環境圧が低いため、通常よりも短い減圧時間で減圧することができる。
  4. (4)
    暗渠内では、送気ホースが絡まって水中拘束となるおそれがあるため、送気式潜水を行ってはならない。
  5. (5)
    スクーバ式潜水とヘルメット式潜水を比較した場合、強潮流下ではヘルメット式潜水の方が抵抗が大きく作業が困難である。

正答と解説

正答:(5)

正答の考え方

正解は選択肢5です。強い潮流では装備が受ける水の抵抗が大きくなります。大型のヘルメット、潜水服、送気ホースを使うヘルメット式は、比較的流線形で小型のスクーバ装備より抵抗が大きく、移動や姿勢保持が困難になります。

各選択肢の解説

選択肢1

選択肢1は誤りです。河口では土砂で元々視界が悪く、降雨後は河川流量と濁りが増し、流木や急流の危険も高まります。降雨で視界が向上して潜水に適するわけではありません。

選択肢2

選択肢2は誤りです。汚染水で通常のスクーバを使うと顔や呼吸器が汚染物に触れやすく、病原体や化学物質への曝露を防げません。防護性の高い潜水器と適切な除染手順を選びます。

選択肢3

選択肢3は誤りです。高所では水面の大気圧が低く、同じ水深から浮上したときの圧力比が海面より大きくなります。海面用の表より慎重な高所補正が必要で、単純に減圧時間を短くはできません。

選択肢4

選択肢4は誤りです。暗渠でも送気式を一律に禁止する規定や原則ではありません。ホースや命綱の経路を整理し、連絡員、ガイドロープ、予備送気などを備えて拘束と送気停止を防ぎます。

周辺知識

特殊環境では、通常の潜水計画に加えて固有の危険を評価します。河口は濁りと流れ、汚染水は皮膚・呼吸器曝露、高所は低い大気圧、暗渠は閉所と退路、強潮流は抗力が中心です。環境に合わせて方式、保護具、連絡・救助手順を選びます。