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潜水業務

潜水士 令和3年 7月~12月実施分 潜水業務 問4

問題・正答・学習用解説

問題

ヘリウムを用いた潜水に関し、誤っているものはどれか。

選択肢

  1. (1)
    ヘリウムの水への溶解度は、窒素よりも小さい。
  2. (2)
    ヘリウム混合ガスを短時間の潜水に用いると、かえって減圧に不利となることがある。
  3. (3)
    ヘリウムは、熱伝導性が高いため、潜水者の体温を奪いやすい欠点がある。
  4. (4)
    ヘリウムは、体内から排出する速度が、窒素より大きい。
  5. (5)
    ヘリウムは、体内に溶け込む速度が、窒素より遅い。

正答と解説

正答:(5)

正答の考え方

正解は選択肢5です。ヘリウムは窒素より組織へ拡散する速度が速く、体内へ溶け込む速度も速いので、「窒素より遅い」は誤りです。一方で水や組織への溶解度は小さく、体外へ排出される速度も速い性質があります。

各選択肢の解説

選択肢1

選択肢1は正しい記述です。ヘリウムは窒素より水や脂質への溶解度が小さいため、平衡状態で組織に溶け得る量は窒素より少なくなります。

選択肢2

選択肢2は正しい記述です。ヘリウムは拡散が速く、潜水開始直後には速い組織へ急速に取り込まれるため、短時間潜水では窒素より減圧上不利になる場合があります。

選択肢3

選択肢3は正しい記述です。ヘリウムは空気より熱伝導性が高く、呼吸やスーツ内のガスを通じて体熱を奪いやすいため、保温や呼吸ガスの加温が重要になります。

選択肢4

選択肢4は正しい記述です。ヘリウムは窒素より組織への取り込みと排出が速く、ビュールマンモデルでも各半飽和組織の半飽和時間は窒素より短く設定されています。このため、圧力を下げた際の体内からの排出も窒素より速く進みます。

周辺知識

大深度では窒素酔いと呼吸抵抗を減らすため、窒素の代わりに密度の小さいヘリウムを混ぜたヘリオックスなどを用います。ただし、高い熱伝導性による体温低下、声が高くなる変声、急速な加圧で生じる高圧神経症候群への対策が必要です。