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学科Ⅰ(計画)

一級建築士 令和4年度 学科Ⅰ(計画) 問10

問題・正答・学習用解説

問題

都市公園に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

選択肢

  1. (1)
    防災公園は、地震災害時に復旧・復興拠点や生活物資等の中継基地等となる防災拠点、避難者を収容し保護する避難地等の機能を有するもので、地域防災計画等に位置づけられている。
  2. (2)
    広域公園は、都市住民全般の休息、観賞、散歩、遊戯、運動等総合的な利用に供することを目的とし、都市規模に応じ1 か所当たり面積10~40 haを標準としている。
  3. (3)
    地区公園は、主として徒歩圏内に居住する者の利用に供することを目的とし、誘致距離1 kmの範囲内で1 か所当たり面積4 haを標準としている。
  4. (4)
    街区公園は、もっぱら街区に居住する者の利用に供することを目的とし、誘致距離250 mの範囲内で1 か所当たり面積0.25 haを標準としている。

正答と解説

正答:(2)

正答の考え方

正解は(2)です。広域公園は、一つの市町村を超える広い範囲のレクリエーション需要に対応する公園で、一般に50ha以上を標準とします。都市住民全般の休息、散歩、遊戯、運動などの総合的な利用を目的とする説明は「総合公園」に対応し、広域公園との取り違えです。なお、国土交通省の都市公園の種類の説明では、総合公園の面積の標準は10~50haとされています。設問の10~40haを、総合公園の正確な標準として覚え直さないようにします。
haはヘクタールという面積の単位で、1 ha=10,000 m2\displaystyle 1\,\mathrm{ha}=10{,}000\,\mathrm{m^2}、一辺100mの正方形と同じ面積です。50haならその50倍で、近所の小さな遊び場とは規模が大きく違います。公園の分類は面積だけでなく、「主に誰が、どの範囲から利用するか」で整理します。街区、近隣、地区という身近な利用圏から、都市全体、さらに市町村を超える広域へと役割が広がります。

各選択肢の解説

選択肢1

(1)適当です。防災公園は、普段の憩いや運動の場に加え、災害時の避難、救援物資の中継、復旧活動などを支える機能を持つ公園です。広い空地があるだけで全ての機能を果たせるわけではなく、搬入経路、備蓄、トイレ、水や電源などを役割に応じて整えます。地域防災計画等に位置付け、他の避難地や拠点との関係を決めることが重要です。平常時と災害時に、同じ場所をどう使い分けるかという計画です。

選択肢2

(2)不適当です。都市住民全般の総合的利用という説明は総合公園に対応し、広域公園は市町村を超える利用を対象とします。広域公園の面積の標準は50ha以上です。総合公園についても、国土交通省の説明は10~50haなので、設問の10~40haをそのまま正しい数値として置き換えないことが大切です。公園名、利用者の範囲、規模という三つの対応を確認すれば、名前が似ていても区別できます。

選択肢3

(3)適当です。地区公園は、徒歩圏内の住民が利用する比較的大きな住区基幹公園で、4haを標準とします。4haは40,000 m2\displaystyle 40{,}000\,\mathrm{m^2}です。誘致距離1kmは、その公園へ利用者を導く範囲を考える際の計画上の目安です。公園からの直線距離だけでなく、川や交通量の多い道路による分断、入口の位置なども使いやすさに影響します。全ての公園を機械的な円で覆えば適切な配置になるという意味ではありません。

選択肢4

(4)適当です。街区公園は、家の近くで日常的に使う小さな公園です。面積0.25haは2,500 m2\displaystyle 2{,}500\,\mathrm{m^2}で、一辺50mの正方形に相当します。誘致距離250mは、身近な範囲で利用できる配置の目安です。子どもの遊びや近所の休息など、短い移動で使う役割が中心になります。公園の形が必ず正方形という意味ではなく、面積の大きさをつかむ例です。街区の日常利用と、市町村を超えて訪れる広域利用の違いを押さえます。

周辺知識

公園の種類は、大きさの順番だけでなく生活の範囲で考えると理解しやすくなります。街区公園はすぐ近所、近隣公園は近隣の住民、地区公園は徒歩圏、総合公園は都市住民全体の多様な利用、広域公園は市町村を超える利用を受け持ちます。近隣公園は面積2ha、誘致距離500mという計画上の目安と併せると、設問の街区と地区の間に位置付けられます。
ここでいう標準面積や誘致距離は、個々の敷地を一律に同じ形や大きさにする命令ではありません。人口、既存の緑地、道路、災害リスク、利用実態を踏まえた配置計画が必要です。特に誘致距離は、昔からの配置の目安と、法令上の義務を混同しないようにします。
防災の役割は、公園の規模や地域で異なります。近所の一時的な避難場所と、広い範囲へ物資を送る拠点では、必要な設備や車両動線が違います。分類を覚えた後に、徒歩で日常利用する人と、災害時に支援する人や車両の流れを考えると、公園が都市の中で果たす役割が具体的になります。