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高気圧障害

潜水士 令和6年 1月~6月実施分 高気圧障害 問27

問題・正答・学習用解説

問題

潜水業務における酸素中毒及び低酸素症に関し、誤っているものは次のうちどれか。

選択肢

  1. (1)
    酸素中毒は、酸素分圧の高いガスの吸入によって生じる症状で、呼吸ガス中に二酸化炭素が多いときには起こりにくい。
  2. (2)
    肺酸素中毒は、致命的になることは通常は考えられないが、肺機能の低下をもたらし、肺活量が減少することがある。
  3. (3)
    脳酸素中毒の症状には、吐き気、めまい、痙攣発作などがあり、特に痙攣発作が潜水中に起こると、多くの場合致命的になる。
  4. (4)
    大深度潜水では、地上の空気より酸素濃度を低くした混合ガスを用いることがあるが、低酸素症は、このようなガスを誤って浅い深度で呼吸した場合に起こることがある。
  5. (5)
    低酸素症では、意識障害が初発症状であることが多いため、いったん発症してしまうと自力ではほとんど対処することができず、最悪の場合には溺れてしまうことになる。

正答と解説

正答:(1)

正答の考え方

正解は選択肢1です。呼吸ガス中の二酸化炭素が増えると、呼吸困難や脳血流増加が起こり、高酸素分圧による中枢神経系酸素中毒を起こしやすくなります。「起こりにくい」とする点が逆です。

各選択肢の解説

選択肢2

選択肢2は正しい記述です。肺酸素中毒は高い酸素分圧への長時間ばく露で気道刺激、咳、胸痛などを起こし、肺活量を低下させます。

選択肢3

選択肢3は正しい記述です。脳酸素中毒では吐き気、視覚・聴覚異常、筋のぴくつき、めまい、けいれんなどが現れ、水中のけいれんはマスク脱落や溺水に直結します。

選択肢4

選択肢4は正しい記述です。深場用の低酸素混合ガスは高圧下で適切な酸素分圧になりますが、浅い場所では全圧が低く、酸素分圧不足から低酸素症を起こすことがあります。

選択肢5

選択肢5は正しい記述です。低酸素では本人が危険を自覚する前に判断力低下や意識消失が起こることがあり、水中では自力で呼吸ガスを切り替えられず溺水につながります。

周辺知識

酸素の作用は濃度だけでなく分圧とばく露時間で決まります。脳酸素中毒は比較的短時間の高分圧で急に、肺酸素中毒はやや低い高分圧でも長時間で進みます。二酸化炭素蓄積は脳血流を増やして中枢神経系酸素中毒の危険を高めるため、送気・換気と作業強度を管理します。