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高気圧障害

潜水士 令和3年 7月~12月実施分 高気圧障害 問21

問題・正答・学習用解説

問題

呼吸に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

選択肢

  1. (1)
    呼吸運動は、主として肋間筋、横隔膜などの呼吸筋によって胸郭内容積を周期的に増減し、それに伴って肺を伸縮させることにより行われる。
  2. (2)
    胸郭内容積が増し、内圧が低くなるにつれ、鼻腔、気管などの気道を経て肺内へ流れ込む空気が吸気である。
  3. (3)
    肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行われるガス交換を外呼吸という。
  4. (4)
    通常の呼吸の場合の呼気には、酸素が約16%、二酸化炭素が約4%含まれる。
  5. (5)
    身体活動時には、血液中の窒素分圧の上昇により呼吸中枢が刺激され、1回換気量及び呼吸数が増加する。

正答と解説

正答:(5)

正答の考え方

正解は選択肢5です。運動を始めると、大脳からの中枢指令や運動筋からの神経入力に加え、増えた二酸化炭素産生に見合うよう換気量が増え、通常は血液の二酸化炭素分圧とpHをほぼ一定に保ちます。窒素分圧の上昇が呼吸中枢を刺激するわけではありません。

各選択肢の解説

選択肢1

選択肢1は正しい記述です。横隔膜と肋間筋が胸郭の容積を変えると、胸腔内圧が変化し、弾性を持つ肺が受動的に膨らんだり縮んだりして換気が行われます。

選択肢2

選択肢2は正しい記述です。胸郭が広がって肺胞内圧が大気圧より低くなると、圧力差によって鼻や口から気管、気管支を経て空気が肺へ流れ込みます。

選択肢3

選択肢3は正しい記述です。肺胞気と肺毛細血管の血液との酸素・二酸化炭素交換を外呼吸といい、血液と全身の組織との交換を内呼吸といいます。

選択肢4

選択肢4は正しい記述です。吸気の酸素約21%の一部が体内へ取り込まれ、二酸化炭素が加わるため、通常の呼気は酸素約16%、二酸化炭素約4%になります。

周辺知識

安静時の呼吸は、主に動脈血の二酸化炭素分圧による脳脊髄液のpH変化を、中枢化学受容器が感知して調節します。潜水中に息こらえや過度な運動で二酸化炭素がたまると、息苦しさ、頭痛、判断力低下を招きます。また、高酸素分圧のガスを吸っている状況では、中枢神経系酸素中毒の危険も高めます。